古典戯曲を読む会@東京、2019年10月の会の告知です。
十月の会では、『ピーターパン』の作者として知られるイギリスの作家、サー・ジェームス・マシュー・バリー(Sir James Matthew Barrie 1860 - 1937)の戯曲『メアリー・ローズ』(1920)を取り上げます。次回の読む会には英文学研究者で、バリのこの戯曲についての論文を準備中の阿部陽子さんをナビゲーターとしてお迎えします。2回か3回で戯曲を読み切る予定です。
作品については以下の阿部さんの紹介文をお読みください。
【作品と作者について】
ジェイムズ・バリ(1860 - 1937)の、『メアリー・ローズ』(1920)では代表作『ピーターパン』
(1904)でのネヴァーランドと同様、異界である島にいる間は時が止まり、年取ることはありませ
ん。主人公メアリローズはピーターパンの女性版とも言える存在で、いったんある島に入ったこと
で、人としてはこの世には戻れなくなってしまいます。島を舞台にした作品には他には『あっぱれ
クライトン』(1902)もあります。
バリはスコットランドの人々を描いた小説で作家としてデビューします。戯曲ではイプセンの劇
のパロディー『イプセンの幽霊』(1891)で成功を収めて以降、売れっ子の劇作家となります。牧
師とジプシーとのタブーの恋愛を描いた中編小説『小牧師』(1891)は後に戯曲化され、老嬢が若
い令嬢になりすまして結婚しようとする戯曲『偽装の女』(1902)は後に小説化され、映画化もさ
れています。 *戯曲の作品名の( )は、初演の年です。
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【ナビゲーター】阿部陽子
『文学都市エディンバラ』(2009)、『スコットランド文学 その流れと本質』(2011)でジェイム
ズ・バリについての章を執筆。バリが卒業したエディンバラ大学に交換留学し、歴史を学んだ。論
文に「チャールズ2世のパロディーとしてのフック」(『CALEDONIA 第38号』、2010)。中学3
年間はアメリカの現地校で学び、10代の人が成長してゆく過程を描いたヤング・アダルトという
ジャンルの小説を読み英語を習得。大学院では若い女性の声を詩や小説にして30歳で夭折したシ
ルヴィア・プラスの作品を研究した。
テキストはこちらでコピーを用意します。
開催場所は早稲田大学戸山キャンパスの32号館224教室です
初めて早稲田にいらっしゃる方は、「早稲田キャンパス」と「戸山キャンパス」をくれぐれも間違えないようにしてください。会場は「戸山キャンパス」です。大隈講堂や演劇博物館がある早稲田キャンパスではありません!(最寄り駅はどちらも東西線早稲田駅です)
準備の都合上、参加希望者は世話役・片山まで事前にご連絡をお願いします。
先着20人+α程度で定員とさせていただきます。お早めの参加表明をお待ちしております。終わった後、軽く(22時半過ぎには終了)懇談会を行いますので、ご都合がつく方はそちらにもぜひご参加下さい。
【開催日時】2019年10月19日(土) 19時~21時頃
【集合】18時50分 早稲田大学戸山キャンパス正門前
【場所】早稲田大学 戸山キャンパス(32号館224教室)https://www.waseda.jp/top/access/toyama-campus
【参加費】無料
【使用テキスト】サー・ジェームス・マシュー・バリー『メアリローズ』(安達まみ訳、『みすず』第40巻、1998年8月、9月、10月号より)。
『文学都市エディンバラ』(2009)、『スコットランド文学 その流れと本質』(2011)でジェイム ズ・バリについての章を執筆。バリが卒業したエディンバラ大学に交換留学し、歴史を学んだ。論 文に「チャールズ2世のパロディーとしてのフック」(『CALEDONIA 第38号』、2010)。中学3 年間はアメリカの現地校で学び、10代の人が成長してゆく過程を描いたヤング・アダルトという ジャンルの小説を読み英語を習得。大学院では若い女性の声を詩や小説にして30歳で夭折したシ ルヴィア・プラスの作品を研究した。
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