次回の古典戯曲を読む会@東京では、17世紀フランスの喜劇作家、モリエールの『人間嫌い』を取りあげます。
『人間嫌い』は、モリエールの性格喜劇の頂点とも言える作品です。偽善に満ちた社交界を嫌悪しながらも奔放な美女に惹かれる正義漢アルセストの葛藤を通し、人間の滑稽さと心理の機微を鮮やかに描いた名作です。
11月末には、NTLiveでマーティン・クリンプ翻案による『人間嫌い』が上映されます。原作を読めば、クリンプの仕掛けもより楽しめるはずです。
月に一回集まって、声を出して古典戯曲を読む会です。声を出して戯曲を読むといろいろな発見がありますよ。 参加費は原則無料、場所は早稲田大学教室です。どなたでもご自由に参加できます。一回切りの参加でも、自分が興味ある戯曲が取り上げられているときのみの参加も可能です。 2015年10月までに当会がとりあげた戯曲のリストは http://koten-tokyo.blogspot.jp/2015/10/99.html をご参照下さい。
次回の古典戯曲を読む会@東京では、17世紀フランスの喜劇作家、モリエールの『人間嫌い』を取りあげます。
『人間嫌い』は、モリエールの性格喜劇の頂点とも言える作品です。偽善に満ちた社交界を嫌悪しながらも奔放な美女に惹かれる正義漢アルセストの葛藤を通し、人間の滑稽さと心理の機微を鮮やかに描いた名作です。
11月末には、NTLiveでマーティン・クリンプ翻案による『人間嫌い』が上映されます。原作を読めば、クリンプの仕掛けもより楽しめるはずです。
■ 作品について
初演1972年。第18回岸田戯曲賞受賞作品。
深夜、都内の公衆便所は男が男を求めて集まる場所となる。詩人が現れ、便所の壁や柱を愛撫し始める。彼は愛に破れた無名戦士たちが公衆便所の下に埋められていると信じ、毎夜探し歩いている。父と兄は白木の棺桶を持ってその気狂い弟トオルを追う。二人は何度も彼を見捨てようとする。が、兄はかつて弟を裏切ったことを悔やみ、弟の描く強い兄の役を演じ続ける。その偶像が壊れたとき、詩人は兄の持つナイフで自らの命を絶つ。兄は父を見捨て、背に詩人の死体をくくりつけ、夜の町に消えてゆく。
先月に引き続きボルト作/小田島雄志訳『すべての季節の男』を読みます。次回は後半、第二幕を読みます。7月の会に参加していない方の参加も歓迎します。
2026年6月8日、英文学者・演劇評論家の小田島雄志氏が逝去されました坪内逍遙に次ぐシェイクスピア全戯曲の個人全訳をはじめ、オズボーンやウェスカーらイギリス現代演劇の紹介・翻訳を通じて、戦後日本の演劇文化の土台を築いた方です。
その訳業への敬意を込めて、7月・8月の2回にわたり、小田島雄志訳によるロバート・ボルト『すべての季節の男』を取りあげます。本作は、小田島氏が大学の英語の授業でも読んでおられた作品と聞きます。
■ 作品について
『すべての季節の男』(原題 A Man for All Seasons、1960年)は、ヘンリー8世のカトリック教会との決別をめぐり、信念を曲げなかったサー・トマス・モアの葛藤を描いた戯曲です。作者ロバート・ボルトは映画『アラビアのロレンス』(1962)の脚本でも知られますが、本作は彼の代表作にして最大の成功作とされ、1954年に書かれたラジオドラマを原作としています。1966年には映画化され(邦題『わが命つきるとも』)、こちらも高い評価を得ました。
7月に前半、8月に後半を読み、全2回で読み切る予定です。戯曲を読むのが初めての方も歓迎します。
小田島雄志氏 追悼企画
ロバート・ボルト作/小田島雄志訳『すべての季節の男』を読む(全2回・前半)
2026年6月8日、英文学者・演劇評論家の小田島雄志氏が逝去されました坪内逍遙に次ぐシェイクスピア全戯曲の個人全訳をはじめ、オズボーンやウェスカーらイギリス現代演劇の紹介・翻訳を通じて、戦後日本の演劇文化の土台を築いた方です。
その訳業への敬意を込めて、7月・8月の2回にわたり、小田島雄志訳によるロバート・ボルト『すべての季節の男』を取りあげます。本作は、小田島氏が大学の英語の授業でも読んでおられた作品と聞きます。
■ 作品について
『すべての季節の男』(原題 A Man for All Seasons、1960年)は、ヘンリー8世のカトリック教会との決別をめぐり、信念を曲げなかったサー・トマス・モアの葛藤を描いた戯曲です。作者ロバート・ボルトは映画『アラビアのロレンス』(1962)の脚本でも知られますが、本作は彼の代表作にして最大の成功作とされ、1954年に書かれたラジオドラマを原作としています。1966年には映画化され(邦題『わが命つきるとも』)、こちらも高い評価を得ました。
7月に前半、8月に後半を読み、全2回で読み切る予定です。戯曲を読むのが初めての方も歓迎します。
2026年6月の古典戯曲を読む会@東京では、アイルランドの劇作家・詩人、ジョン・ミリントン・シングJohn Millington Synge (1871-1909)の『西の国の伊達男』を取りあげます。
2026年5月の古典戯曲を読む会@東京では、矢代静一『宮城野』をとりあげます。
「戸天保年間の麻布の色街を舞台に、女郎・宮城野と、なじみ客の偽絵師・矢太郎が交わす会話が予断を許さない方向へと進んでゆく。矢太郎は師の写楽を殺してきたらしく、宮城野はそれを察している。二人の交わす会話は嘘とほんとが混じり合い、矢太郎と惚れ合っているらしい写楽の孫娘との関係も混じり、男女の言葉は縺れ合い、物語は二転三転、表情を変えていく。」(Amazonの書籍のページより)2026年3月の古典戯曲を読む会@東京では、森本薫『女の一生』をとりあげます。3月と4月の二回で読み切る予定です(2/13早朝の投稿で、三好十郎の代表作『炎の人─ゴッホ小伝』をとりあげるとしていましたが、変更しました。申し訳ありません)。
『女の一生』について
森本薫の戯曲。五幕。1945年(昭和20)4月、文学座が久保田万太郎演出により東京・渋谷の東横映画劇場(現渋谷東宝)で初演。46年、作者自身が改訂を加え、文明社から単行本として刊行。日露戦争の勝利から第二次世界大戦による敗戦まで、明治・大正・昭和の三代にわたって「家」を守り抜いた女主人公(布引けい)の一代記的ドラマで、文学座の代表作だけでなく、初演以来主演し続けた杉村春子の当り役として、上演回数は700回を超える。
中国貿易で財をなした堤家に拾われた孤児けいは、女中として働くうちに当主しずに見込まれ、次男栄二への思いを捨てて、長男伸太郎の妻となる。けいは、無能な夫にかわって家業をもり立てるが、かえって周囲の人々や夫から離反され、ひとり苦難に耐える。やがて敗戦。堤家の焼け跡にたたずむけいは、大陸から帰った栄二に再会する。60年(昭和35)第1回訪中新劇団のレパートリーにも選ばれ、各地で好評を博した。
〈大島 勉〉(『ニッポニカ小学館日本大百科全書』より)。
2026年2月の古典戯曲を読む会@東京では、トム・ストッパード『アルカディア』の第二幕(後半)を読みます。
1/17には第一幕を読みましたが、第二幕だけの参加も大歓迎です。はじめてのかたもお気軽に。
19世紀と現代、200年の時を隔てた二つの物語が、ついに同じテーブルの上で交錯し始めます。歴史の「謎」と、隠された「真実」がスリリングに解き明かされる圧巻の展開を、ぜひご一緒に。
◆はじめての方・第二幕からのご参加も大歓迎です! 1/17の会に参加されていない方も、お気軽にお越しください。 物語の構造上、第一幕を既読の上ご参加いただくと、伏線の回収やラストの感動をより深く味わっていただけます。
知性と情熱がぶつかり合うストッパードの傑作、その結末を共に見届けましょう。
年の瀬となりました。2025年最後の古典戯曲を読む会@東京では、齋藤憐『グレイクリスマス』を取りあげます。1992年12月の初演以降、劇団民藝のレパートリーとして再演を重ねている齋藤憐の代表作です。
【齋藤憐について】 (1940-2011)
朝鮮平壌出身。1966年、俳優座養成所を卒業後、串田和美らと劇団「自由劇場」を結成。69年からはフリーになる。80年、自由劇場の『上海バンスキング』で岸田國士戯曲賞を受賞。同劇団への書き下ろしは、平安初期に天皇の寵愛を受けた女官の激動の生涯を辿る『クスコ』や、昭和初期の浅草に生きる芸人らを描く『黄昏のボードビル』などがある。偉人、著名人から市井の人々まで、時代に翻弄されながらもひたむきに生きる人間の姿を活写する戯曲は、高く評価されている。劇場開場時の記念公演を多数手がけ、97年の東京国際フォーラム開場に際し歌謡曲作詞作曲家・西条八十の生涯を東京の変遷に絡めた『カナリア』を執筆し、菊田一夫演劇賞を受賞した。また06年、長野の富農一家を通して戦後の日本人を見つめる『春、忍び難きを』で紀伊国屋演劇賞、鶴屋南北戯曲賞を受賞。2011年に逝去。(国際交流基金・日本の現代戯曲データベースより)
【作品あらすじ】(劇団民藝サイトより)
敗戦の年のクリスマス。進駐軍の将校クラブに母屋を接収され、離れに追いやられた五條伯爵家。天皇は人間になり、華族制度は廃止。路頭に迷って自殺を図る生活力のない当主の五條、戦犯裁判にかけられる弟、ヒロポン中毒の息子らの中で女たちはたくましく、後妻の華子と弟の妻慶子は、将校クラブのホステスを引き受けた。
不穏な動きを見せる闇屋の権堂や日系二世の軍人ジョージ・イトウが出入りする離れでは、にぎやかな宴が始まっている。ジョージの説くデモクラシーの理想に胸をときめかし、愛をふくらませてゆく華子。娘・雅子は、なぜか権堂に魅かれてゆく。やがてアメリカの占領政策がかわり、朝鮮戦争がはじまる。特需景気で旧勢力が息をふきかえし、五條の弟は政界に復帰、息子は警察予備隊に。そして翌年、戦死したジョージから思い出のオルゴールが華子のもとに届くのだった……。