2019年6月1日土曜日

【告知】第138回古典戯曲を読む会@東京 2019年6月15日(土)

古典戯曲を読む会@東京、2019年6月の会の告知です。
6月の会では、三島由紀夫・池田弘太郎訳によるガブリエレ・ダヌンツィオ『聖セバスチャンの殉教』を取り上げます。

Guido Reni « San Sebastiano »

『聖セバスチャンの殉教』は、イタリア世紀末耽美派を代表する作家であるダンヌンツィオがフランス亡命中にフランス語で書いた劇作品です。ドビュッシー作曲の音楽とともに1911年にパリ・シャトレ座で初演されたこの作品は、その背徳性、官能性ゆえにパリ大司教に非難されますが、パリの観客から熱狂的に受け入れられました。
ダンヌンツィオはこのローマの聖人の伝記劇を中世の聖史劇(ミステール)を模倣したスタイルで書いています。

ダンヌンツィオの貴族的で背徳的なテクストと人生は、三島由紀夫にとっては重要なモデルであり、三島にはダンヌンツィオの強い影響が認めらます。そして『仮面の告白』には、グイド・レーニの『聖セバスチャン』を見て、「最初のejaclatio」を行ったことが記されており、聖セバスチャンという主題もまた三島にとっては極めて重要なものです。
三島由紀夫は仏文学者と池田弘太郎ともにダンヌンツィオ『聖セバスチャンの殉教』を翻訳し、1966年に出版しました。

古典戯曲を読む会世話役の片山幹生は、中世フランス演劇研究を専門としていて、ダンヌンツィオのこの作品には以前から関心を持っていました。
次回読書会では、作品を読む前に40分ほど時間をいただき、ダンヌンツィオ『聖セバスチャンの殉教』の作品解説と《聖セバスチャン》を主題とする作品の系譜について片山がレクチャーを行います。こうしたレクチャーには関心がない方がおられるとは思いますが、作品理解が深まり、より一層テクストを読む楽しみが増えるような内容にしたいと思いますので、こちらもお付き合いいただければ幸いです。

テキストと会場の準備の都合上、参加される方はかならず事前に申し込みをお願いします。申し込み先着20名で締め切りとします。先月参加されなかったかたも、参加可能です。
開催場所は早稲田大学戸山キャンパスのです。教室は32号館224教室です。

初めて早稲田にいらっしゃる方は、「早稲田キャンパス」と「戸山キャンパス」をくれぐれも間違えないようにしてください。会場は「戸山キャンパス」です。大隈講堂や演劇博物館がある早稲田キャンパスではありません(最寄り駅はどちらも東西線早稲田駅です) 。

【早稲田大学 戸山キャンパス地図】
http://flas.waseda.jp/flas/wp-content/uploads/sites/7/2013/03/map01l1.jpg

初めての方は分かりにくいかもしれないので、出来るだけ集合時間に遅れないようにしてください。遅れた方は、正門脇にある「守衛室」で行き方を尋ねる方が確実かもしれません。

【早稲田大学 戸山キャンパス構内案内図】
http://www.waseda.jp/top/assets/uploads/2014/10/toyama-campus-map.pdf

終わった後、軽く(22時半過ぎには終了)懇親会を行いますので、ご都合がつく方はそちらにもぜひご参加下さい。
 
【開催日時】6月15日(土) 19時~21時頃 (会場に現地集合)
【場所】早稲田大学 戸山キャンパス 教室 32号館224教室
【参加費】無料
【使用テキスト】ガブリエレ・ダンヌンツィオ作、三島由紀夫・池田弘太郎訳『聖セバスチャンの殉教』国書刊行会、1988年。
【問い合わせ・申し込み先】mikioアットマークgmail.com(片山幹生)

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