【告知】2013年10月26日(土)の
古典戯曲を読む会@東京
ナタリア・ギンズブルグ『インタビュー』
次回、2013年10月26日(土)の古典戯曲を読む会@東京は、イタリア演劇の翻訳者、石川若枝さんを進行役にお迎えし、石川さんの訳でナタリア・ギンズブルグの長編戯曲『インタビュー』を取り上げます。石川さんは、座・高円寺のレパートリーとして毎年秋に上演されている『旅とあいつとお姫さま』(テレーサ・ルドヴィコ脚本・演出)や川村毅によって同劇場で公演が行われたパゾリーニの戯曲上演シリーズなどの翻訳を担当された気鋭のイタリア現代演劇の翻訳家です。今回は読む会のために、日本ではまだ翻訳・上演されていないナタリア・ギンズブルグの戯曲の翻訳を用意して頂けることになりました。
『インタビュー』は10月、11月の二回で読み切る予定です。 テキストの用意の関係上、参加を希望される方は以下の問い合わせ先までご連絡お願い申し上げます。参加費は無料です。20名を定員とします。
なお読む会終了後は、近くの居酒屋で進行役の石川さんを交え、90分ほどの懇親会を行いますので(予算2000円程度)、そちらもお時間あるかたはぜひご参加下さい。
【開催日時】2013年10月26日(土) 19時から21時
(18時50分に早稲田大学文学部戸山キャンパス正門前集合)
【場所】早稲田大学文学部戸山キャンパス 33-2号館114教室(文学部戸山キャンパス正門右手正面プレハブ校舎)
【使用テキスト】ナタリア・ギンズブルグ「インタビュー」、石川若枝訳(戯曲翻訳は未刊行)。 コピーを用意します。
【問い合わせ先】片山 mikiokatアットマークi.softbank.jp、もしくはtwitter「@camin」まで
作者、作品について、以下の石川さんの紹介文をご参照ください。
『インタビュー』は10月、11月の二回で読み切る予定です。 テキストの用意の関係上、参加を希望される方は以下の問い合わせ先までご連絡お願い申し上げます。参加費は無料です。20名を定員とします。
なお読む会終了後は、近くの居酒屋で進行役の石川さんを交え、90分ほどの懇親会を行いますので(予算2000円程度)、そちらもお時間あるかたはぜひご参加下さい。
【開催日時】2013年10月26日(土) 19時から21時
(18時50分に早稲田大学文学部戸山キャンパス正門前集合)
【場所】早稲田大学文学部戸山キャンパス 33-2号館114教室(文学部戸山キャンパス正門右手正面プレハブ校舎)
【使用テキスト】ナタリア・ギンズブルグ「インタビュー」、石川若枝訳(戯曲翻訳は未刊行)。 コピーを用意します。
【問い合わせ先】片山 mikiokatアットマークi.softbank.jp、もしくはtwitter「@camin」まで
【作者について】ナタリア・ギンズブルグ(1916-1991)
今月はナタリア・ギンズブルグの作品『インタビュー』を読みます。ギンズブルグは1916年に生まれ、1991年に亡くなったイタリアの作家です。日本でも須賀敦子氏による翻訳が出版されており(『ある家族の会話』『マンゾーニ家の人々』など)、ご存知の方もいるのではないでしょうか。
父親がユダヤ系イタリア人の医学教授という知識人の家庭で、5人兄弟の末っ子に生まれ、幼い頃から詩や物語を書くなど作家を目指していました。1938年、ロシア系ユダヤ人のレオーネ・ギンズブルグと結婚しますが、地下活動にたずさわっていたレオーネは1945年に逮捕され獄死します。終戦後、ナタリアはトリノの出版社エイナウディで働きながら、作品の発表を続けました。代表作は『ある家族の会話』(1963年)で、イタリアでもっとも権威ある文学賞の一つであるストレーガ賞を受賞しています。
しばしば生きることが下手で自己嫌悪を抱えた人間を主人公におき、会話体や書簡体を駆使して心理的な想像をうながすと同時に、物事をあるがままに、簡潔で、飾り気のない言葉で表現する彼女の手法には、どこか乾いた知的な眼が感じられます。
1965年、もともと演劇好きだったナタリアは、友人の女優からの依頼がきっかけとなって初めての戯曲『きみが愉快だから結婚するのさ』を書き、その後生涯で10本の戯曲作品を発表しています。
今回とりあげる最後の長編戯曲『インタビュー』(1988)は、1978年から執筆当時の1988年までのイタリアを舞台に、テロリズムが吹き荒れ、「危機の時代」といわれた70年代から、イタリアが経済的に持ちなおす一方で価値観が急速に変わっていく80年代にかけて、居場所を失ってゆく「上手に生きられない人たち」を描くほろ苦い作品です。
それほど複雑ではない三幕ものですが、舞台上で行われる行為はほんのわずかで、ほとんどが登場人物によって語られるのが特徴です。会話の名手ナタリアによる言葉の面白さと間合いを楽しむ芝居といえるでしょう。
最近では、2009/2010年のシーズンにイタリアで製作・上演されています。
父親がユダヤ系イタリア人の医学教授という知識人の家庭で、5人兄弟の末っ子に生まれ、幼い頃から詩や物語を書くなど作家を目指していました。1938年、ロシア系ユダヤ人のレオーネ・ギンズブルグと結婚しますが、地下活動にたずさわっていたレオーネは1945年に逮捕され獄死します。終戦後、ナタリアはトリノの出版社エイナウディで働きながら、作品の発表を続けました。代表作は『ある家族の会話』(1963年)で、イタリアでもっとも権威ある文学賞の一つであるストレーガ賞を受賞しています。
しばしば生きることが下手で自己嫌悪を抱えた人間を主人公におき、会話体や書簡体を駆使して心理的な想像をうながすと同時に、物事をあるがままに、簡潔で、飾り気のない言葉で表現する彼女の手法には、どこか乾いた知的な眼が感じられます。
1965年、もともと演劇好きだったナタリアは、友人の女優からの依頼がきっかけとなって初めての戯曲『きみが愉快だから結婚するのさ』を書き、その後生涯で10本の戯曲作品を発表しています。
今回とりあげる最後の長編戯曲『インタビュー』(1988)は、1978年から執筆当時の1988年までのイタリアを舞台に、テロリズムが吹き荒れ、「危機の時代」といわれた70年代から、イタリアが経済的に持ちなおす一方で価値観が急速に変わっていく80年代にかけて、居場所を失ってゆく「上手に生きられない人たち」を描くほろ苦い作品です。
それほど複雑ではない三幕ものですが、舞台上で行われる行為はほんのわずかで、ほとんどが登場人物によって語られるのが特徴です。会話の名手ナタリアによる言葉の面白さと間合いを楽しむ芝居といえるでしょう。
最近では、2009/2010年のシーズンにイタリアで製作・上演されています。
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